蛇の抜け殻

だらだら書きたい時用の日記

ハロプロの沼のこと

縁あってCDJに行ってきたので、日記を書いておこうと思いました。

CDJは良い。私のように屋外イベントを避けがちな人間でも、安心して参加できる室内型の音楽フェス。天候を気にせずとも良いので、荷物がとにかく少なく済んで楽。会場内の飲食、物販の全てを電子決済で済ませることができます。だから最悪スマホを首からぶら下げておけば手ぶらでも大丈夫。
問題なのはとにかくチケットが取れないこと。今回も私は見事なまでのくじ運のなさを発揮し、抽選に漏れたわけだが、本当にありがたいことに同行者がバシッと当ててくださったので、無事に年末の楽しみを得たと言うわけです。いつもこのパターン。いっそのこと、私と一緒に申し込んだ人が当たるという部類のラッキーの持ち主なのではないかと、ポジティブなとらえ方をしてしまいそう。

普段はACIDMANだの、THE BACKHORNだの、スカパラだの、そのあたりが見たくて参戦するイベントだが、今年の目当てはなんといっても3ユニットの出演が発表されていたハロー!プロジェクトのアイドルたちです。
ハロプロについては、もうずいぶん長いことゆるいヲタクをやっているのだが、推しの卒業(工藤遥さん、2017年卒)以降現場からはかなり遠ざかっていた。新しい推しらしい推しはいないけど、ハロプロの繰り出してくる楽曲は好きで、音源だけを楽しんでいた感じ。ここ数年の私は茶の間を極めたヲタクだった。
そんなこんなで、現場復帰への不安はややあったものの、意気込んで宿を確保し、仕事を放り投げてトーキョー、いや、幕張へと旅立った。

タイムテーブルに沿って、日程を振り返るとNovelbright→ごはん→ちょっとだけEve→モーニング娘。Base Ball Bear→おやつ→Juice=Juice→SCANDALアンジュルムハロプロフルコースでした。
朝イチでとりあえず全ステージを見て回ったんですけど、Earth Stageのでかいこと。人が豆粒のようだ。初めて行ったあたりの年のこのステージって展示場2つ分くらいだったと思うんだけど、いつから3つぶち抜きになったんだっけな……
ほぼ最後尾でも音がドーンとぶつかってくる感じ最高だった。ここで娘。が歌って踊んのか……と思ったら武者震いがした。

とりあえず、午前中はゆったり目当てのない状態だったので、ハム焼き布教(五浦ハムのハム焼き。ハムの概念を覆す最強の酒のつまみ。主に鹿島のサッカースタジアムの名物である。めちゃうま)のノルマを達成しつつご飯を食べて、Earth Stageに戻るとちょうど、廻廻奇譚をやるところだった。歌が上手くて妙に感心する。チラチラ前方エリアあたりに、ペンラらしき光が見えていた。こういうアーティストのライブもペンラ使うんだね。

モーニング娘。については前方エリアが当たっていたので、所定の位置に着く。思ったより近くてビビり倒す。しかも周りにガチのヲタしかおらん。すまん、ここんとこ在宅な上にカバンから卒業済みメンバー(工藤遥)のタオルとアンジュルムのタオルをぶら下げた不審なヲタクで。音チェックでジェラシージェラシーが流れていましたけど、ハロの曲はオケだけで十二分に聞いて楽しいのが良いところだなぁと思いました。
在宅なりに、今回は山﨑愛生さんを見ようと決めていた。抜群のスタイルと、キラッキラの愛嬌の笑顔。なにより、お歌を歌っている時の声の明るさがたまんなくて、最近イチオシのメンバーです。キンブレを緑に光らせて準備万端です。

一曲目なんだろ〜って話をしてたんですけど、見事に大外ししてのHOW DO YOU LIKE JAPAN?〜日本はどんな感じでっか?〜
出てきた瞬間から衣装がめちゃ可愛くて、ガン見してるうちに終わってた。ペンラをちゃんと振れてたか定かじゃない。いやほんっっっっとにあの赤衣装好き。白いフワッとした袖のついてる子のも可愛いし、袖が黒レースの子たちも可愛い。めいちゃんの少年っぽいショートパンツスタイルもめちゃ好き。王子様か? 照明が当たるとキラキラ光って綺麗なので気分が上がりまくる。
Happy birthday to Me! はややフェスでやるにはスルメ曲すぎる気もしたが、聴き慣れるとごめんあそばせ、が頭から離れなくなるから怖い。しかも歌詞がめちゃいい。問題児扱い上等のマインドで生きていきたい。

この辺までは、ジャブですよ。ライブ感を取り戻そうとしていたんです。そしたらこの後メドレーが入って、それぞれの加入時の発売曲メドレーだったんですね(後で直前までやってたコンサートのセトリにも入っていたメドレーだったと聞きました)
これがアホほど泣かせてくる。
まじですかスカ!とかピョコピョコウルトラとか、絶対泣くような曲じゃないんですよ。わかるでしょ。曲名が明るい曲でしょ。しかしなぜか、まじスカ聴くと泣く芸人なので涙腺が死んだ。ちくしょう。涙で赤衣装が滲んでやがる。ピョコトラはモー娘。の入り口だったのでこれもまたグッとくる。私見て笑わないで、どころか泣いてんだよこのヲタク。

Help me!!で小田さくらさんが歌い出した時の、心が洗われるような気持ちなんなんだろうね……。クリアでマイク乗り抜群の美声。音程に対する絶対の安心感。素直に歌が上手すぎる。
私をこのまま、一人ぼっちにしておくわけ? と先日卒業を発表したばかりのふくちゃんがセリフを発した瞬間、ふくちゃんには俺がいるよ!!!と私の中の厄介ヲタクが叫び出しそうだった。心じゃいっつも叫んでるのに声が出せないもどかしさ。

デビュー曲並べられるとほんとに感慨深い。特に、青春小僧が泣いている、やBRAND NEW MORNING のあたりは仕事や環境のゴタゴタ→回復期の始まりに被っている思い出があるので否が応でもグッとくるところ。それをさぁ、それを……つい二週間ほど前に同期の卒業を見送った横山さんがさぁ、ブラニューのソロをぶちかますじゃないですか。泣かずにいられる?!?!無理ゲーじゃない?ドルヲタすぐ泣く。
密かにマスクをべしょべしょにしながら、KOKORO&KARADAを聴き、メドレーが終わる。
そうだ!We're ALIVE以降は盛り上がり定番曲が続いたので無事涙が乾いた。
泡沫サタデーナイト!で新人の櫻井梨央さんが、抜群の度胸でMCを決めたのに大盛り上がり。
あとねー、ほんっとこれ踊るの楽しいよね。サビはみんなで踊ろうな。日々のあれこれ思い切って後回してさ。ベースがすげぇいい音する曲ですよ。我々はベースに踊らされてんの。
聞いて私ほんとはもっとすごいのよ、の裏で流れてるスラップのとこが良いよね。ここからサビまでスラップ奏法が続く。それがすんごい気持ちいいのよ。サタデーナイト!の歌詞のとこはベースが歌とハモってるし。前述のMCの裏だって支えてんのはベースですよ。まじでいいからいっぺん聴いてサタデーナイトしよ。

と、唐突なベース語りをしたところでドッカ〜ン カプリッチオが畳み掛けてくる。えいえいおー! と腕を突き出しながら、普通に振り付けが体に染み付いているのを感じる。確かに、一時期現場通ってる時やたらこれやってた気がする。とにかく踊れる……すごい。自転車って一回乗れるようになったらもう乗り方忘れないらしいよとか、そういう感覚。セクシー煽りでペンラをブンブン振り回すヲタク。飛ぶよ!と言われて跳ねるヲタク。久しぶりのハロヲタの楽しみが全部ここにあった。
体感5分も経ってないのに、ラストナンバーはLOVEマシーンです。これ踊れんヲタクはおらんやろ〜〜〜〜。ヲタクじゃなくても踊れ。誰でも知ってて、なんなら歌えるような曲を持ってるのが老舗の強み。

目一杯パフォーマンスをやりきって、サッパリと去っていくメンバーたちの潔さよ。モーニング娘。‘22です!とここからはメドレーをお聞きください、以外のMCがあった記憶がない。次はラストナンバー、くらいのことも言ったかもしれんが、全部合わせても30秒くらいだったのでは。アイドルたるものパフォーマンスがすべて。という気概を感じるので、フェスの娘。は最高。
もうすでにチケ代以上のものを見た、という満足感でいっぱいだった。なんで楽しい時間ってすぐ過ぎていってしまうんでしょうね。あと2回くらいしてくれ。午前公演、午後公演、夜公演…で1日のスケジュール全部埋めてくるみたいなの得意じゃんハロプロ

終わるのが早い、しか言えなくなりながらGalaxy Stageに移動してベボベを見た。見てるか〜〜高校の時の某英語教師! 誰が大学生バンドみたいだから売れねぇだよ。ベボベ健在どころの騒ぎじゃないですよ〜〜〜! 関根さんのベースがたまんねぇ音をしていたのでこれ聴けただけでもう、お腹いっぱい。短かったけど、代打だもんなぁ、と思いながら退出。この時点では、ここ結構広くて余裕あるな、と思っていた。後に箱が狭すぎる、と思うとは夢にも思わずに。

時間があったのでおやつなどを食べながら周りを見渡すと、とにかくハロヲタの多いことよ。特に、Juice=Juiceのタオルは目立つ。なんでなんだろ。黒字にピンクと水色のユニット名が入ったタオル。可愛くて目立つ。
次がJuice=Juiceだったので、入れ替えの様子を見るために、ステージ入り口近くの席に待機していたのだが、入れ替え開始とともにえ??? これ何の列? というくらい並ばされた。間違って前方エリア列に並んでんのかと思ってたら普通に入場待機列だった。
入ったら入ったでぎゅうぎゅう詰めで、明らかに箱の広さが足りてない。でかいペンライト、ではなく誘導灯を持ったスタッフさんが、奥空いてます止まんないでくださ〜いを連呼していたが本当に奥にスペースありましたか……? 
最終的に入場規制が入ったという話もちらっと耳にしたが、中にいたのでよくわからん。でも兎に角、ペンライトを振る隙間もないくらいぎゅうぎゅうだった。手を突き上げるのもやや危なくてヲタクのゆびをふるこうげき…!くらいの規模で辛うじて手を振るライブ中であった。

我々ドルヲタは光る棒を振り回す生き物である。人一倍パーソナルスペースの必要なあぶねー人種なので、最低限の隙間のある状態でライブを見たいものです。
来年はもっとでかい箱くださーーーーい!!
と、アンケートに書いておきました。

Juice=Juiceお初だったんですけど、すんごい。歌声の艶がすんごい。6曲くらいかな〜とか話してたら8曲?とかやった。もちろんフルでない曲もあったんですけどこんだけ曲聴かせてもらったら惚れるなっつう方が無理です。

CHOICE & CHANCEを一発目に持って来られたら完敗ですよ。つまり、やらぬ後悔よりやっちまった後悔がしたい、の声が突き抜けてきて、天啓を得た気持ちになってしまい、これ絶対次同人誌書く時この曲聴こうと思った。
井上玲音さんのボイパがロック極まってました。あの美しい顔面からあんな低音のしっかりしたリズム繰り出されてアガらんわけない。歌も上手い。声もいい。超人か?

セトリ以下の通りです。

CHOICE & CHANCE
愛のダイビング
全部賭けてGO!!
プラトニック・プラネット
TOKYOグライダー
Fiesta! Fiesta!
「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの
ロマンスの途中

一曲ずつやるとまた長々するので割愛するけど、植村あかりさんの声が可愛すぎてメロメロ。
プラトニック・プラネットのプラネットのプの音の発声が良すぎる(伝わらん書き方してる。つべこべ言わずに音源を聴いてくれ。でも音源だと歌割違うから多分これも伝わらん)
Fiesta! Fiesta! で気分爆上げになった後、ひとりで生きられそう〜の出だしにヒェッ…って声に出してた気がする。
ロマンスの途中踊りて〜〜〜!! スペースがねぇ〜〜〜!! もっとでかい箱にしてくれ〜〜〜〜! 愛してるわと言え!!!

と、まぁそういう感じでこれもまた体感数分で終わった。短すぎる。Juiceも赤い衣装だったけどテイストが全然違っててよかったな。ゆったり袖と、長めのスカートで優雅でした。

Juice=Juiceのぎゅうぎゅう具合にビビり散らかした私たちは、そのままアンジュルム大気をするためにSCANDALがライブ中のGalaxy Stageへと移動した。これがまた良かったんだ。ステージの上がめちゃくちゃ楽しそうでさ。一際かわいい衣装でドラムをやってんのが格好良かった。

終わった後の入れ替えの波のすごいこと。前に出たらマジでステージの上が見えない。人が、多い。箱が、狭い。マジで、来年頼むからね。Earth Stageの手前に吊ってあるでかい地球のバルーンをぐりんぐりんとミラーボールのように回しながら、我々は46億年LOVEで踊りたいです。
私は佐々木莉佳子さんの夢女もとい、ファンなんですけど、今回ばかりは青を振ると決めていた。この激動の数年をリーダーとして先頭に立って引っ張ってきた竹内朱莉さんの卒業が発表されていたためです。卒業自体は、春ツアー後なんですが。
たけちゃんの歌が大好きなんですね。底抜けに明るくて抜群に通りのいい声。そんでもって安心安全信頼の音感とリズム感。ダンスもうめぇ。何よりあのあっけらかんとした性格ですよ。彼女がアンジュルムのリーダーになって本当に良かったと思う。
今どのユニットよりもアンジュルムはメンバーの関係性がフラットで、各々が自由な個性を発揮できる環境になっているように見えます。歴戦の猛者、レジェンド、みたいなど迫力って感じではない。面倒見が良くてときに悪ガキに戻ったかのように騒ぎ散らし、今を楽しんで、その実とってもユニットのことを大人の目線で考えてもいる。
この人が卒業する時には、みんなが大泣きするか、大騒ぎの楽しいライブをやって笑顔になるかどっちかなんだろうな。私は間違いなく泣く。と、思った。

そんなアンジュルムのセトリ

出すぎた杭は打たれない
ドンデンガエシ
赤いイヤホン
マナーモード
悔しいわ
46億年LOVE
大器晩成

いやぁ。もう、カラフルなジャケットの衣装で出てきた時から上がりっぱなしですよ。佐々木莉佳子さんイケメンすぎん?? 何?? 青振ってたけどさ、立ってたとこから辛うじて生で見えるのが佐々木莉佳子さんと松本わかなさんだったのね。いやぁ背ぇ高いな。足長いな。声が格好いいな。
悔しいわが発売された時の、金髪ウルフヘアが大好き100万点なんですけどオレンジのお髪も大変お似合いで、私は何度この人のビジュアルに惚れたらいい? つーかね、ダンスの時の仕草が格好良過ぎるんですよ。ちょっと他ユニの曲で恐縮だが、いっぺんセンターでミスムンをやってみんか??? 佐々木、岸本、牧野あたりでスタイルとビジュアルで女ヲタクが地鳴りのような悲鳴をあげるやつを…やってみませんか、と思いました。

アンジュルム初期曲の出過ぎた杭〜、ドンデンガエシも大っすきだが個人的には赤いイヤホンが優勝。悔しいわがこれが聴きたかった大賞。46億年LOVEはフェスのセトリとしての最適解だしここで終わらず、大器晩成でヲタクを存分に飛び跳ねさせるのが最高だった。
楽しい曲聴くと泣けてくるような年なのかもしれん。46億年LOVEでうっかり涙腺が緩くなりかけた。一生守るとすぐに誓うけど、あなたの一生って何度目? と初っ端からぶち込んでくるこの愛に溢れた曲が大好き。底抜けに明るい歌詞ではないけど曲調との取り合わせが兎に角良い。結局はLOVEでしょ、でまとめてくる力技。でも結局はLOVEなんですよ。納得。
良いお年を〜〜などとカラッとした声で口々に言いながら去っていた彼女たちだったが、このライブを見ている今がまさに最高の先端だな、という気持ちだったので、良いお年ってこれ以上どうやって迎えればいいんだろう……と思うなどした。

そんな感じで、フェスは期待以上の楽しさと、感動とほんの少しの寂しさを残して過ぎていったのでした。めっっっっちゃ楽しかったです。一緒に楽しんでくれる人がいたのが何よりありがたく、ほんとに嬉しかったです。

この誰も読まねークソ長文の日記を書くくらいには楽しかったんだな。ちょっとハロプロ齧ってみよかな。と思ってもらえたら幸い。
いつでも我々は新しいヲタクを歓迎しています。一緒にこのヤベー沼に浸かってください。そして、次の現場で私と握手しよ。そんな気持ちです。LOVE。





表紙を作ってもらうのこと








これは、2022年に出した同人誌の表紙。全部友達が作ってくれた。今使っているTwitterのアイコンもそう。
とにかく同人誌を出す工程において、書く作業以外はやりたくねー、というのが私のスタンスなので、偶然にも高校以来の友人で、デザインなどを生業にしている人に全部お願いをしているという状況です。

毎回、次はもっとうまく注文するぞ、という気持ちになるので、データを仕上げてもらうまでのぐだぐだを記録しておくもの。ただし、私の場合は相手が友人ということで、かなりいい加減な注文をしているので参考にはしないでほしい。参考になるような書き方もせんけど。
表紙の依頼は、だいたい締め切りの二カ月前くらいにはしています。もちろん、その時点で私の作りたいものがフラフラしてる場合が多いので、わからん、わからんと言い合いながら調整をします。

1冊目のケース「Master of Life」

相手が、ジャンルのことはおろかキャラクターのこともほぼ知らんので、仕様書を書く。内容は大体以下のとおり。

・作る本の仕様
・予定の印刷所、データの形式
・締め切り
・一応のあらすじ
・原作のキャラクターのこと
・どういう感じのイメージにしたいのか、描いてほしいもののこと
・参考画像
・みつやくんのメガネ姿がいかに素晴らしいかというプレゼン

要らんものが混じっている。
アイコンみたいにして描いて、と依頼したものの中に、揚げ出し豆腐などが混じっていることにより、大いに友人を動揺させる。
この本の背景色が緑なのは、着想になってる曲のCDジャケットが緑だからです。もっとパキッとした緑だけど。色を近づけようとしたら、なんか圧がすごかったので、優しくしてくださいといって今の形にしてもらった気がします。
いろいろ描いてもらったけども、鍋のうえのとこにふたりのピアスがそれぞれ並んでいるのが好きです。

2冊目のケース「ほどく」

ほとんど依頼通りの稀有なパターン。
作った画像を送り付けて、あとどうしたらいいですか、と尋ねたら、いいんでない。このままで、というので、お願いしたことは、題字を糸っぽくほぐしてください。ということだけです。出来上がってきてみたら、表4がちょっと変わっていた(もともとは全面べた塗りだった)が、自分のセンスを信じていないので、これでいいなと思いました。

3冊目のケース「Swallowtail」

めっちゃ好きなやつ。
これを作ってもらえただけで、今年の私はよくやったな、という気持ち。
案を提出したところ、これは何が見せたいんですか? 題字? ツバメ? と尋ねられる。
知らん。考えたこともなかった。しいて言うなら中身です。と素直に白状する。じゃあ例えばさぁ、とその場で作ってもらったラフをそのままいただきました。

もともとは青一色だった背景に納戸色? を入れてもらったり、ツバメも、タイトルのフォントも、全部私の好みに合わせたところでできている。そういうありがたい表紙なので、めちゃくちゃ拝んだ。
タイトル部分の箔押しは、当初金(私が銀より金が好き)という話があったが、ゴージャスな内容じゃないからやめよ、ということで銀になった。

5冊目のケース「1/80,000」

やり方としては1冊目の時に近いんですが、結果的に私のつくった案は全ボツくらった。
どうしたいの? と尋ねられると途端に、どうしたいんだろ……。と悩み始めてしまう。
苦し紛れにカフェのショップカードみたいにして! といったら具体的にしてください、と言われました。当たり前です。この世にどんだけのカフェのショップカードがあると思ってんの?

結局その時点で書いた(書く予定だった)話の内容にある食べ物の参考画像を提出してターンエンドした。話の中には影も形もないのに、ハンバーガーがドーンと居座っているのはそういう理由。
クラフト系の紙が好きなので、使うなら今と思ったが、それ以外についてほんとに何も考えていなかったのが、案全ボツの原因と思われる。

余談であるが、少しは自分で画像系の作業をするようにしたほうがいい、と思い12月のイベントのお品書きを作ったが、結局、色の組み合わせについて散々アドバイスをもらったので、餅は餅屋だな、と思いました。

まとめ
① とにかく早く依頼しよう
余裕のあるのはいいことだ。

② イメージは明確にしよう
なんかいい感じにして、と言ってはダメ。できるだけ具体的に、何がしたいかよく考えてから依頼しよう。
いくら好みを把握されていても、なんかテキトーに、は相手を困らせる。

③ 締め切りは絶対正規の締め切りよりも早い日程で設定しておくこと
大事だよ~これ。私は本物の締め切りから大体1週間前を指定している。ただ、締め切り一週間前だと、すでに入稿できる状態になってないと不安な私のせっかちが悪さをして焦り始めるので、次はもっと余裕持った日程で頼むわ。

④ 少し興味持って一般書籍の装丁や、フライヤーなどをよく見ようと思いました。
中身にしか興味がなかったし、なんならここ数年全部電子書籍で済ませていたので、本屋に行こうと思いました。

今年の試行錯誤

 昨年、久しぶりに文を書き始めた。ここ5~6年くらい、理由あって年に1、2作、それも短くてごく身内向けのものを書けたら調子いいな、くらいのテンションだったので、この1年ちょっと、ほぼ毎日何か書いている状況に自分でも首をかしげている。でも文章書く作業は本当に楽しいです。書いている最中も、そのための調べものをしている最中も、脱線してどうでもいいことを調べている時間も。全部楽しい。
 と、いうわけで、せっかくこつこつやったので、ここ一年の書き方の試行錯誤について記録しておこうという話です。でもたいしたことはしてないので、先に謝っておく。ごめんね。

 

1 基本的な書き方について

・使用ツール
 iPadと適当なキーボード
 もともと入っている、pagesに入力するだけ。同人誌の原稿の場合は、この後縦式にお任せする。余裕ないときは縦式に直入力してる。

 

・作業の流れ
① なんとなく書きたいものが思い浮かぶ。大体これが冒頭。
② 一応書くことメモ(大体、Pagesにメモして書きながら消す)。終わり方を決める

③ 頭から順番に、終わるまで書く

 

2 今年失敗したこと

 プロットを作る作業。これに尽きる。

 書くことが決まっているほうが楽に違いない、と思った。ので、やってみたんですが、これがどうも向いてなかった。書くことがガチガチに決まっていると、二度手間だなと思ったり、プロットが終わった時点で個人的には満足してしまってペースが落ちた。
 2月~5月頭くらいまでの文章には、一応のプロットがあったが、それ以降はプロットという作業をあきらめることにしました。
 書いている最中の思い付きが多いのか、いざ書いてみると台詞やら展開が蛇行し、あらぬ方向へ走っていくので、そのたびにプロットをどう直そうか考えるのが、心底面倒だった。ということでこの試みは失敗した。

 

3 代替案

 とはいえ、いつも苦しむのだから、終わりくらい決めておいたほうがいいに違いない。と思って、必ず書くことと、終わり方だけをメモしておくことにした。このやり方で書きはじめたのが、夏に出したSwallowtailからです。
 連作短編みたいに書いたら本になるくらいの量になるんじゃないかな、と思って、とりあえず書くことを12~15個と結末を用意した。これが5月末くらいのこと。中身についてはその日のノリで好き勝手にやりました。ただし、この話は去年書いた短い下敷きの話があるので、実質プロットがあるようなものだったかもしれない。
 途中、ライブとボランティアなどで1週間ちょっとくらい原稿に触れてない期間があったものの、1か月半くらい。だらだら書き続けることができたので、これくらいのやり方がちょうどいいかもしれない。

 熱帯夜についても同じようにして書いたが、こっちはもう少しメモの中身を詳細にやった、ら……途中で詰まったんですね。細かく決めといたのがダメだったのか、そもそも不思議要素のあるものを書くのに苦手意識があるのがいけなかったのかわからんな、と思っていたけど多分両方なんだろうな。
 そして12月の原稿をやるころには、頭の中に終わりだけ決めとけば何とかなる、という意識しか残っておらず、どちらの本もほぼ脳内メモのみという状況だった。砂上の楼閣のほうは一応の時系列表を作りかけたが、途中で捨てました。
 時間的なスケジュールは気になるくせに、内容のスケジュールは無いほうがいい。自分のことがよくわからなくなった。
 結局代替案も失敗している気がしてならないが、終わりを決めておくようになっただけえらい、ということにしたい。

 

4 割とうまくいったこと

 原稿は同じ量ずつ毎日。週一で休む。

 これは得意だった。最終的な話の長さ、スケジュールを決める→日割りした場合の1日当たりのノルマ、1週間当たりのノルマを決める。日割り分をすこし超過する位を目標に毎日書いてグラフにしては、ニヤニヤする……。
 ソシャゲのポイントを積んでる時と同じやり方。これはイベント期間20日のマラソンイベントで、目標ポイントは60,000なので、一日あたり3,000ポイント詰めばいいけど毎日500ポイント余分に積んどけば後が楽になるぞというかんじ。
 とはいえゲームと違って調子に波があるので、1日あたりのノルマがクリアできなくても焦らない。1週間で見たときに帳尻があっていれば良い、ということにした。これは気が楽だし、性に合っていた。スケジュール通りに予定が済むことくらい気持ちのいいことはない。と言っても予定通りに原稿が済んだの、12月の本だけですけどね。

 

5 来年のこと
 今年書ききらんかったものをとりあえず書きます。
 楽しく書いて、なんとなく読めりゃいいんだよ。と思うが、そのなんとなく読める文章ってのが一生難しい気がしている。